子供が小学校のスキー教室に行きました。
ゲレンデの猛烈な寒さゆえに、予定時刻よりも早く切り上げ帰校になりました。
その日のスキー場の気温はなんとー15度!!
もちろん日中なのに気温は零度に届かない、冷凍庫並の寒さだったようです。
帰ってきた子供は「ちょー楽しかった!」と言いながら、両鼻から見事な鼻水を垂らしていました・・・
ああ、これは風邪をひいたな(私の心の声)
なぜ、寒いと風邪をひくの?
寒い→風邪をひく。
と寒さそのもので風邪をひくわけではありません。
寒いと風邪を引くと言われる理由は、いくつもの現象が重なっているからです。
寒さで、私たちの体に直接起こる変化は、冷えること。
冷えることで起こるのは、体を守る免疫力が下がることです。
でも免疫力が下がっただけで風邪をひくかといえばそれも違います。
風邪をひくのは、風邪の原因であるウイルスや細菌(原因菌)が体の中に入り込んで、体の中で増えた時です。
だから原因菌がやってきてくっついても、体の中に入り込まなければ(感染しなければ)、風邪をひくことはありません。
寒くなる→冷える→免疫力が下がる→ウイルスや細菌に感染しやすくなる→感染して風邪を引く
この流れで風邪を引くのです。
この流れの最初と最後だけをとって、「寒いと風邪をひく」と言われているのですね。
嘘ではないけど正しいともいえない、なんとも微妙な感じがします。
それはなぜかというと、どこかの矢印の部分で風邪を引く流れをブロックできれば、風邪を引かずにすむのです。
だったら、出来るだけブロックしたいと思いますよね。
寒くても風邪を引かないためには、体の中を冷やさない
体が冷えると免疫力が下がる。
これは体全体が冷え切った時のことだけを言ってるわけではありません。
冷えた場所の免疫力が部分的に下がる、というとわかりやすいでしょうか。
鼻や喉の様に、外の冷たい空気がそのまま入ってきて真っ先に冷える場所はウイルスや細菌がくっつきやすくなっています。
体の免疫の働きが弱くなったその場所に、空気中からふわりとやってきたその一つがくっついてそのままにしておいたら、あっという間に体の中に侵入しムクムクと増殖開始です。
普段、十分な免疫力があれば、侵入者(ウイルス)がくっつくと、免疫が働いてやっつけてくれるます。
でも子供の免疫力は、大人ほどには強くありません。
スキー教室に行った子供は、零度以下の空気を吸い込んで完全に冷やされてきたのだと思います。
鼻水が出るのも、細菌やウイルスを体の外に出そうとする免疫の反応です。
悪い奴らを必死に外に出そうとしている最中なので、免疫が働いて頑張っている証拠です。
マスクがある理由は外からのウイルスの侵入をブロックするためだけではありません。
冷たい空気がそのまま入り込まないように、保湿された空気が鼻と喉を守ってくれるように、マスクは寒さよけの効果もあるのです。
子供はマスクが大嫌いです・・・
鼻水垂らして、咳をして、寒さの中を走り回るのもまた子供のお仕事です。
風邪ひいて熱を出してそして治って免疫力がついて元気に成長してゆくので、温かい目で見守ろうと思います。
でも大人は別です。
私はマスクしてうがいして、手洗いして。絶対に子供からうつらない様に完全防御体制を取っています。
漫画の中で、ヒロインが雨に打たれて儚く熱を出すシーン、日本では普通に読まれていますが、外国人には意味不明な内容なのだそうです。
「なんで雨にぬれて熱を出す?」
確かに外国人は、雨にぬれても平気、傘もささないのが普通だったりします。
濡れただけで風邪をひくのではなくて、雨にぬれて、そのまま体が冷えて何かに感染して風邪をひくのですね。
ぬれた後に温まって、しっかり乾かし、冷やさなければ風邪をひくことも熱を出すこともなく。
実は途中が肝心なのです。
寒くても風邪を引かない体になるために
寒くても、風邪を引かないためにできることは多いです。
・体を冷やさない。
・マスクをする。
・うがい手洗いをして、体に入り込む前に病原菌を洗い流す。
・食事、睡眠をしっかりとって免疫力を上げる。
結構簡単で普通のこと、だからこそ後回しにしがちなことでもあります。
風邪引くくらいなら簡単だからやった方がいいのに、子供は暑いのが嫌いで寒いの大好き、うがいも適当・・・ガラガラじゃなくてブクブクになっていたり、手も洗わない(洗うというかゴシゴシしないで濡らすだけ・・・)
実際に自分が本当に困ったことにならないと、本気で取り組まないのは誰にでもあることです。
(私自身もそうです、追い詰められないと本気にならない)
それでも、基本で簡単なことは、知っておいて損はないこと。
それが、寒いから風邪をひくわけではないということ、途中で回避できる場所がたくさんあることです。
超寒い冬も、風邪知らずで過ごせるのが一番幸せだと思いますがいかがでしょう?
もしかしたら風邪ひいたら休めるかも、なんて思わずに、健康のためにできることは一つづつはじめてみませんか?